安曇野の山

2003年8月31日〜3日
荒松


 この地方を今まで観光目的で行く事はなかった。何十回となくこの地方を訪れながら、所詮は山へ行く為の通過点ぐらいにしか考えていなっかたのは、今思えば残念な事であった。今回改めて行きたい所を調べていると少し複雑な気分になる。

 7月31日PM8:30出発、名神高速、中央道を睡魔と闘いながら走るAM1時恵那峡SA着、ここで仮眠

 8月1日AM5時30分出発、長野道豊科ICを出ると信州安曇野である。
 大王山葵園、アートライン沿いの美術館、仁科三湖を巡り、最後は遠見尾根の「山野草園」を訪問するゴンドラ、リフトを乗り継ぎ5分程歩くと大きなケルンの建つ地蔵の頭に着く。この付近には、今年の遅い夏を待ち構えていたのだろうか、ニッコウキスゲやシモツケソウの花達が風に揺れ元気に咲き誇っている。やはり山は良い、信州は山国なのだ。

 8月2日栂池自然園の近くに白馬乗鞍岳がある。可能ならピークに立ちたいのがハイカーの自然な欲望である。こういう訳で、この日の行動は撲がピークを往復、母娘が自然園の散策と決定、待ち合わせの時問と場所を確認した後、AM10:30出発する。
 かなりのスピードで歩く、約40分で天狗ヶ原に着くここは落ち着きのある美しい所だ。
この雰囲気をゆっくりと味わいたいのだが、かなりの混雑である。アルプスの有名ルートはこんなものかとあきらめざるを得ない。山にはほんの少し静けさが必要である。登山者にはたまに出会う程度が良いと思う。
 コースの途中にある雪渓は登山者の長蛇の列となる箇所でもある。遠慮気味に先を急ぐ。ここを過ぎると急に傾斜が緩くなり、少し行くと大きなケルンの建つ白馬乗鞍岳(2436M)山頂に着く。運良く空が少し晴れ付近の山々が姿を現す。這松に覆われた緑豊かな山稜を眺めるのは気持ちの良いものだが、ここも大変な混雑である。大勢の中の孤独というのはどうも落ち着かないものである。
 下山路も遠慮ぎみに先を急ぐ。下山路こそは天狗ヶ原でゆっくりと休憩をとるつもりでいたが、やむなく先を急ぐ。PM12:45ヒュッテ前に着く。約東の時間に少し早いので自然園を見学しようと思ったが入園料が300円との事、入園料を始末して生ビールを飲みながら二人を待つことにする。PM1:15意味深長な笑みを浮かべながら母娘が近づいてきた。

 8月3日飯森駅近くに、飯森一夜山という標高853Mの低山がある。登山可能な山はどうしても登ってみたいのが僕のどうしようもない性分である。
 太陽も顔を出したばかりの夏特有の静けさの漂う朝のひと時、落ち葉の敷き詰められた一本の登山道を額に汗することもなく、ゆっくりと歩く途中には四等三角点があり、樹々の間からは白馬岳が顔をのぞかせる。風は爽やかさを残し通りすぎてゆく。約20分で山頂に着く。
 戦国時代ここには飯森氏の砦があったとの事、静かな山頂には、若武者達の雄たけびが聞こえてきそうである。


    山なんて地上の単なる凸凹で
    その細い坂道をもくもくと歩くのが山歩き
    唯それだけの事なのだが僕は今目も山に行く
    信州の三千メートル高山に囲まれた
    さらに小さな凸凹の
    こんな小さな山でさえ
    今の僕には山である


(荒松)